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From 龍雲

2021年11月のメッセージ

十月最後の日の日曜日、秋晴れの日の今日は衆議院選挙の投開票日にあたっている。今軽い昼食をすませ、メジャーリーグのワールドシリーズをテレビで観戦し終えたところだ。ブレーブスがアストロズに王手をかけた一戦で、あと1勝すれば26年ぶりの優勝となるらしい。そのせいか、と言っても極々限られた野球ファンだけだと思うが、午前中の投票率は前回よりも下回っているらしい。

昨日までの選挙カーの拡声器の騒音がやっと静まって、やれやれと思っていたら、いきなり今度は、近くのビーチで開催されているロックコンサートの騒音が風に乗って流れて来ている。毎年年に二回ぐらいはこうしたコンサートが開催されていたが、コロナが蔓延して以来、久しぶりのことだ。感染が落ち着いてやっと日常が戻って来たかのような喜びを感じる一方で、でもやはり少しうるさい。風の向きによって音量がこうも左右されるものかと、ここに住んで初めてわかったことだ。家の近くに、中学校も高校もあり、この地区の学校のブラスバンド部は全国的に見ても優秀だそうで、よく学校の垂れ幕などで全国何位とかの文字が踊っている。よってその練習も熱心で、今頃の時期が大会にあたるのか、かなりの音量を近隣に発し放課後遅くまで行っていた。コロナ禍でそれもあまり最近聴こえて来ないのは、大会が中止されているのか、もしかしたら練習場所を変えているのかも知れない。

コロナの終息を願うのは100パーセントの偽ざる気持ちであるのは当然だが、終息後また元の日常に戻って、秋のこの爽やかな日にロックコンサートとブラスバンド部の練習とさらには米軍の戦闘機の演習が重なったらとしたら、たぶんこの辺の住民は気が変になってしまうことだろう。

明日から十一月。いつも言っているが、一年で一番好きな月。自分の誕生日月であることを除いても、気候的にも一番自分の性格、気分に合っている。まさしく天高く馬も自分も肥ゆる秋である。定着した風景画の中に自分が住むような穏やかな気持ちで過ごしたいと、人一倍そんな気持ちが強いのかも。人を羨むでも恨むでもなく、何も考えることなくただただボーっとしていたい。今の生活が自分の若き日の理想だったのかと自らに問えば、否、と答えるだろうが、しかし、落ち着くところに落ち着いている感はある。あくまでも多くの失敗と犠牲を重ねた上で。己を知り、分をわきまえたってことか。そんな心模様にこの季節が一番合致してやさしく包み込んでくれるように思えるからこの十一月が一番性に合うのだろう。

こんな拙いメッセージを自分のサイトで何とか誤魔化しつつ、えせエッセイ風に掲載し始めたのは一体いつ頃からになるのだろう。もう30年は下らないかも知れない。そろそろ皆さんもお気付きのように、ネタも尽きて、語りたいことは歌で、の思いも強くなり、来年は一旦このコーナーを閉じようかと考えている。また別の形での発信、自分の言葉で言えば、想いの伝達。これはまた考えるようにするが、ツィッターとか、ユーチューブとか、どうかな、まぁ何かいいアイデアがあれば寄せてほしい。と言うことで、ひとまず月々のメッセージのコーナーは来年から終了と言うことにしたいと思っている。

十一月は東京を始めいくつかのコンサートを開催することになる。コロナ禍でどれ程の人がお集まりいただけるか正直不安であるが、万難を排し来て下さった方達には、その心を温めるような永井龍雲でしか歌えない歌を心を込めて歌わせて頂こうと思っている。

あと一週間で64歳。どうか皆さん、コンサートは64(無視)しないでね。チャン、チャン。お粗末。