永井龍雲 Official Web Site

お問い合わせ

ホーム > From 龍雲

From 龍雲

2021年10月のメッセージ

今日からコロナウイルス感染症対策のため発令されていた緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が解除される。飲食店での酒類提供も感染対策認証店では午前11時から午後8時まで許され営業時間は午後9時までとなった。未認証店はともに1時間前倒しと言うことだが、この1時間の差に明確な根拠はあるのだろうか。少なくとも認証を受けルールに従って営業される飲食店には午後11時ぐらいまでのインセンティブがあってもよさそうに思えるが。まぁ、この意見は多分に自身の酒飲みとしてのバイアスが掛かっているので力説するのはよそう。

で、沖縄はどうかと言うと、10月中は感染抑止期間として独自措置を取るらしいが、飲食店の酒類提供に関しては他と違いはなさそうだ。ただ、宣言解除に伴って経済活動が活発になり沖縄は観光客の増加が確実視されるとあって、他県よりより一層の警戒を持って感染の推移を見守る必要があるからだろう。この独自措置によって見えることは、Gotoキャンペーンが再び実施されるとしても、少なくとも11月以降であろうと思えることだ。観光関連産業が疲弊している中で、最も観光に依存する沖縄を除いて先に今月中にキャンペーンを始めることはないと見るから。賛否両論あるこのGotoキャンペーンだが、自分としては期待もし、一抹の不安も残ると言ったところか。

現状、数字的には感染者数が減少傾向にあるようだが、コロナウイルスが死滅しているわけでもなく、人流が活発になればまた感染がぶり返す。外国を参考にしても二回ワクチンを接種したからと言って完全に安全というのでもなさそうだ。この冬の第6波を見据えて医療態勢の構築を新政府は今度こそ急ぐべきだ。中等症の自宅療養を解消し、せめて誰もが病院で診療してもらえるように。難問山積だ。お手並み拝見。とりあえず頑張れ、1957年生まれ、同じ学校ではなかったが、同級生の岸田文雄君。

今年12月に開催される予定のマラソン大会に出場するつもりでいる。自分としては二年前に参加した大会を最後だと思っていたが、甥の初マラソンに付き合わされることになった。何か期することがあっての初マラソンであろうと思うから、叔父さんとして無碍に誘いを断るわけにはいかなかった。しかし、このコロナ禍で2年もの間、十分な距離を走って来ておらず、足腰も衰え、体重も増え、後頭部も禿げ、今のままでは完走どころか、ウエアーすら体に入らないだろう。先日も真剣に大会に向けてジョギングを開始した途端、わずか数センチの障害物に右足が躓き、ものの見事に転倒してしまった。数年前であればあの程度なら転けずに踏みとどまれた筈が、地面に叩きつけられた瞬間、大人気なく声に出して、「あれ、俺コケちゃったよ」と誰も見ていないのに一人悔し紛れに言い訳していた。哀れ、老いたり。

余談であるが、これと同じような経験を今思い出した。高校時代、自転車で学校から裏道を一人で帰宅途中、前輪に付いた泥を落とそうと自転車に乗ったまま右足を伸ばしたところ、奇しくもその時も右足であった、車輪のスポークに靴が挟まれ、それが支点となって自転車ごと一回転して転けたことがあった。その時も周りに人はおらず、「コケた!」と虚しく一人照れ笑いをしていた、破れた制服を顧みる余裕もなく。人はバツの悪い思いをすると何故、至極当たり前のことを口にするのだろう。歌のテーマになりそうだ。なるか!余談に余計な時間を割いてしまった。

とにかく、マラソン人生に有終の美を飾るためにはこのままで本番を迎える訳にはいかない。完走を確実にするにはこの10月が勝負である。幸いなことに、練習の邪魔をする仕事が少ない。いや、全くない。こ、好都合である。今月中に200km走り込むことができれば、足の故障とかのアクシデントがない限り、経験上、完走はできる。充実してマラソン大会の日を過ごすためにもこの目標は必ず達成しなければならない。

余程のことがなければ大会は実施されることだろう。最終的な大会有無の判断に異論はない。おこがましいが、オリパラ選手と同じ気持ちである。そのための準備だけはしておくつもりである。おこがましいが。

感染者減少傾向の今、早く元の日常に戻りたいと思わず気の緩むのも仕方あるまい。人間はそう我慢強くは作られていない。一人一人が自覚して慎重に行動するという最低条件の基で、やはり特効薬の開発に頼らざるを得ない。吉報を祈る。

 

(あとがき)

上記は、岸田内閣組閣前に書いたメッセージ。
組閣後の今、思うこと。
同級生としての期待は雲散霧消。我々世代の日和見がちな弱点をこうも見事に露呈され、怒りよりもまず失笑を禁じえない。