北海道で39度だって、一体どうなってんだ。
同じ日、昨年の暮れ以来久しぶりに福岡はみやこ町の実家に戻っていたが、福岡も30度を超える夏日で暑くはあったが、まさか北海道でこの日39度を観測していようとは、昭和生まれの常識では俄かには信じられなかった。北海道と言えば、冬こそ寒いが、梅雨もなく夏は暑すぎず乾燥した爽やかな風が吹き、魚も身が引き締まって美味しいというのが、子供の頃のイメージだった。そしてそんな北海道を夏に避暑に訪れるのが贅沢だと思っていたのに、ここ南国沖縄よりも気温が高くなっては、もう何が何だかわからなくなる。魚もダレダレであろう。
アメリカでもさっきニュースで、アメリカの至る所で竜巻や洪水の被害に見舞われていて、気候変動への対応に苦心しているような報道がされていたが、このまま地球の温暖化が進めば、生態系もおかしくなっていくことだろうし、人間の災害に怯える情緒不安な心が原因で犯罪とか何かおかしな行動に走らされることもあるんじゃないかと懸念している。世界の国々でばらばらに揉めている時間はない。ことそれをならしめている地球の問題である。
黒澤明監督の名画『七人の侍』で、落ち武者の度重なる襲撃を恐れて侍を雇って村を守ってもらおうと討議している時に、一人の村人が自分の娘可愛さに雇った侍が娘にちょっかいを出すんじゃないかと心配して侍を村に迎え入れるのを渋っている時に、村の長老がその村人を一喝して言うセリフにこんなのがあった。
「首を切られるかもしれんちゅうに、髭の心配してどうすっだ」
その通り。このことだけは世界中が一つになって対策を考案し今すぐにでも進めなければならない。トランプさんは日本に来て安倍さんと呑気にゴルフして相撲観戦している場合じゃないぞ。経済を優先したいがあまり地球温暖化の現実を否定するのをやめて、大国アメリカの大統領として各国をまとめて対策に乗り出してほしいものだ。自国民も苦しんでるんだぞ。まったく、たのむよ。
今日あたりは梅雨入りしているといっても、沖縄は27、8度で湿度もあまり高くなく爽やかな風が吹いて鳥も鳴いて良い天気である。先程から2回も洗濯機を回して、干した洗濯物の乾きもきっと今日は早いに違いない。梅雨の晴れ間と言う言葉も正しいかどうか、こうも天気が日々変わっていれば。
だけどやっぱり人間の心に天気は大事だとつくづくと思う。
窓辺に座って外の景色を時々眺めながら今これを書いているわけだが、雲が多くても青空が覗いてベランダに日差しが落ちていれば、自然と心穏やかになる。
犯罪を犯したりする荒れすさんだ心は天気に感応する心を失った時から起こるのではないだろうか。うまくは言えないが、きっとそれも一因だろう。
雨は雨でまた良し。梅雨の間ぼんやり思いに耽ることができるから。
晴れでも雨でも結局は冷蔵庫を開けてビールに手を伸ばし、夕刻、外を眺めがら飲む一口目の喉ごしの味は、この地球がまだ美しくあることへの祝杯のその味である。
どこかからアル中と言う声が聞こえて来そうだが、決してそんなことはない。これでも体には気をつけているのでご心配なく。