母の故郷は奄美大島での40周年記念コンサートも無事に終えて、今年のライヴは後、明日の神戸、クリスマス・イヴの広島、そしていよいよ16日の東京は『さくらホール』を残すのみとなった。
特に東京のコンサートは自分では40周年公演のハイライトと位置付けており、バンド編成あり、アコースティック編成あり、もちろんソロありと音楽的にもショーとしても40年の集大成の気持ちで望んでいるところである。
アルバムも3月に『スライド・ショウ』が、この後13日には『オイビト』がリリースされ今年二枚目のオリジナル・アルバムの発売となり、とりあえず出来ることは全てやった感はある。もちろん全てと言っても、自分自身の置かれた現状でということであり、いやはや、なかなかの人生の厳しさを実感させられた一年でもあった。
先月で還暦も迎え、いよいよ人生も終盤。否応無く、どこまでこのまま音楽を続けられるのか、才能と文字通り健康を含んだ意味での残された寿命と、また続けようとする自分の意志とに正面から向き合うことになるだろう。大変辛いことと想像される。自分のように意気地のない者は、今から少しずつでも気持ちをそれに慣らして行くように心掛けねばならない。溜まった水が少しずつ地面に吸い込まれて行くように。
心は来年を思う。
来年のいつかの時期にお遍路を歩きたいと思っている。『お遍路』という歌も作っていながらその経験のないことに対する忸怩たる気持ちと、そうでなくても、自分を愛してくれて亡くなった多くの命の供養のために巡礼の旅を始めたいと思っている。当然、八十八ケ所を幾度かに分けての旅になるだろう。還暦を迎えて精神修養の旅として、できれば新たなる発見の旅として、なんとか結願したいと思っている。
その後のことは、そのあとで。
そうとしか考えられない、2017年の師走の自分がいる。
今年一年ご愛顧賜り、誠にありがとうございました。
16日の東京は渋谷『さくらホール』にて開催する『永井龍雲デビュー40周年記念コンサート』への皆様のご来場を謹んでお待ちしています。
もしかしたら、メリークリスマス! そして良いお年を!