日本のみならず世界中で豪雨による被害が今年は目立つ。
子供の頃と比べ地球環境が確実に変化しているようだ。
天候が穏やかな日などは、生きていることの喜びに満たされているものだが、天災に見舞われると、不安にかられ存在の小ささが実感される。常日頃の災害への備えといった自己防衛も、自然の脅威の前では何の意味もなさないような無力感を覚える。
今年の沖縄はこれまで台風の上陸が例年に比べ少なく気候が安定している。夏休みに訪れた観光客にとっては飛行機欠航の憂いもなくて一安心だったのだろう。ここのところ台風の進路が以前と変わって必ずしも沖縄、九州を通過してといったものではなく、いきなり本土直撃それも有らぬ方向からといったふうで予測が難しくなっている。実際はこれからが沖縄は台風シーズンの到来となるわけだが、ここまで台風が少なかった分、大きなエネルギーを蓄えた台風がこれから上陸するのか、それとも今年の傾向として本土直撃の進路をとるのか誰にもわからない。森田さんを始めとする多くの気象予報士さえも。
デビュー40周年の今年も後半に差しかかり、コンサートも少しずつ数を増して行く。なるべくなら今年40周年ということでスペシャルな年にと思い、できれば会場も少し大きく、できればバック・ミュージシャンも参加してもらってと考えて計画を立てて来た。そのせいで全体のライヴの本数を減らしたのは確かだが、その分、音楽的には皆さんに歌を新鮮に届けられていることだろう。本当を言えば、いついかなる時のコンサートでさえ経済的な制約を受けずに舞台を構成できればと頑張っているが、まだそうもいかず、せめてアニバーサリーの今年ぐらいはと思ってやっている。皆さんにとってはソロであろうがバンドが入っていようが感動させてくれればどうでもいいことであろう。実際、そのことはメリハリといった程度にとってもらえればいい。その代わり、アニバーサリー・イヤーが過ぎれば一本でも多くライブを企画し、ソロでも何でもできれば毎日歌うことを理想に頑張りたいと思う。
体が健康なうちに、声が出ているうちに、心が前向きでいられるうちに。天災と同じで、ある日突然それが破壊されるようなことが起こるかもしれないから。やはり自分だってわからない。神のみぞ知る。
老いを生きる不安に打ち克つためには、何かに没頭することが一つの方法であるなら、僕は歌うことに、ある人は僕の歌に没頭するなら、こんな幸福はない。
今日から9月、新たな気持ちで歌い始める。人生を癒すために。