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2016年の五月は金縛りで終わった。

 2016年の五月は金縛りで終わった。
 昨夜半、三時過ぎにその恐怖に見舞われて、その後しばらくは恐くて寝付かれず、ウイスキーをグラスで一杯煽り、テレビをつけてチャンネルを忙しく変えてテレビ・ショッピングに恐怖を忘れようとした。おかげで数日後、何らかの品物が配送されて来る。

 グーグルでキーワードを金縛りと入れて検索してみると、あるサイトで、その原因は霊的なものではなく、睡眠障害によるものだと科学的に実証されるとあった。やっぱり。このところ夜中に何度も目が覚めて、その都度トイレに立って、熟睡できない日々が続いていた。昨夜、二度目のトイレからベッドに戻った時、久しぶりに金縛りの予感があって、案の定、予感見事的中となったわけだが、選ばれし者だけが持つ霊能力とは全く関係がなく、ただの睡眠不足が原因であるそうな。
で、じゃぁ、睡眠障害の原因は何だと詳しく読んでみるとストレスによるところが大きいという事で、言われてみれば、まさしく、といった感じで大いに納得がいった。
 来年からのデビュー40周年に期するところがあって、四月から五月にかけて集中的に創作活動に没頭していた。ある意味、ヒット曲を狙う最後の挑戦と自分を追い込み、自分なりに頑張った感はあったのだが、定めた締め切りを迎えて、その反動か、いつまでも認めてもらえない虚無感やら、自分自身の才能に対する失望感やらで、最近まで鬱状態が続いていた。やっと今はジョギングも再開してフラットな精神状態に戻って来たが、やはりそうしたストレスが大いに溜まっていて睡眠不足から金縛りに繋がって行ったものと思われる。
月も変わって、今月からはまたライブが始まる。創作の時は一先ず終わった。これからはライブに集中だ。
 とにかく今は頭の中は空っぽ。もう一度、創作に向かわせる自信を取り戻すためにも、必死になってライブを頑張らなくてはならない。
 でも心配しないでほしい。この40年間、多かれ少なかれこんなアップ・ダウンな気持ちの連続だった。
 力も無いくせに信念とするものは、与えられた条件の中で自分を超えようと頑張るその過程に人生の生き甲斐があるということ。今後どんな状況に陥ろうとも、この信念を失くしてしまったら自分は終わりだと思っている。

 話しは金縛りに戻るが、今ふと思ったのだが、とは言えこれまでに年に2.3回、別に何のストレスも感じていない時に金縛りに見舞われた事もあったような気がする。
 たんなる睡眠の質の問題だけだとはっきりとわかったならば、霊的なあの恐怖から少しは逃れられるのだが。

 つまらない事を書いて来た。
 今は現実の方がはるかに恐怖に満ち満ちていると言うのに。