只今、故郷の福岡県は京都郡みやこ町豊津に帰省中である。
そんなに詳しく言わなくても故郷に帰省中であるとだけでもよさそうなものだが、そこはみやこ町観光大使の任にある者としては、少しでも故郷をアピールできればと必死である。ちなみに今年のNHKの大河ドラマの主人公である黒田官兵衛との所縁も深い歴史ある自然豊かな美しい町である故、是非、お立ち寄り頂きたい。どれほどの所縁があるかは、それぞれで調べて頂きたい。(丸投げ。さてはよく知らないな?)
エ、ヘン。それはさておき、数年前、家の玄関と部屋の一部をリフォームして、それまでのしもたやのオンボロ長屋から一変して、今風の玄関に変わった。やっと、その外観にもなれて実家をイメージできるようになったが、昨年まで、夜酔っ払ってタクシーで帰ったりすると、新しくなった玄関を見分けがつかず、家の前を通り越してから気づき、タクシーを降りて歩いて引き返すこともしばしばだった。
我が家のみならず、街並みが少しずつ帰省するたびに変わっていて、昔ここがどうだった、あぁだったと思い出すのもだんだんと難しくなってきている。高校卒業するまで住んでいたのに、何故か距離の尺度は幼い頃のままで、三軒隣りがカー坊の家で、その隣りが鍛冶屋さん。稲荷神社の入り口あたりがやっさん家の床屋さんで、そのすぐそばに級長の啓ちゃん家。そんな具合に昔よく遊びに行った場所を基準に思い出し、その間の家々の詳細はあまりよく思い出せない。転入や転出、世代の交代もあり、そのうち町も人もすっかり様変わりすれば、故郷として帰省する意味は失われて行くのだろうか。今はまだ90歳を超えた父が元気でいるから、帰省しなければいけないと思いもするが、どうだろう?、後10年もして父が生きていれば別だが、そうでなければ、足が遠退くだろう、きっと。故郷に帰って昔の思い出に苛まれるのも何だかしんどい気がする。この歳の今だからこそ、そう思うのかもしれないが。故郷は遠くにありて思ふもの。そうなるのかな。やっぱり。
この後は沖縄に戻って、名古屋のライブの準備。そして今月は後、長崎、大分のライブに全力を尽くすだけだが、プライベートな時間で最も忙しいのが娘たちと夏休みを過ごす毎年この7月。上の娘が今秋から大学に通う。ここ10年同じスケジュールで娘たちと夏を共に過ごして来たが、そろそろ来年からそれぞれの夏の始まりか。成長が嬉しい反面、ちょっと寂しい気もする。
2014年7月