5月24日(土)東京渋谷さくらホールでのコンサート後、ラジオ番組収録のため2.3日東京に滞在していた。滞在中は概ね良い天気で早くも夏の到来をその陽射しに感じた。月曜、火曜に分けて二番組録音したのだが、いずれも今回は音楽評論家の富澤一誠さんの番組で、ニュー・アルバム「11」を紹介していただいた。最近は全国どこもラジオのゲストで入れる番組が少なくなっていて、そんな時代にあって、パーソナリティの中村こずえさんの番組や一誠さんの番組を本当にありがたく思っている。僕と同じように思っている歌手の方も少なくないだろう。お二人ともデビュー当時から応援してくれていて、そして今なお以前と変わらずラジオで一緒にトークしていて、例えはおかしいかもしれないが、古い馴染みの居酒屋の女将や大将に、ご無沙汰していた月日の出来事を聞いてもらっているような、何かそんな安心感を覚える。鹿児島南日本放送の植田美千代さんもそんなパーソナリティの中の一人だ。共に白髪の生えるまで、もうとっくにお互い白髪混じりだが、そんな関係をいつまでも続けていただけたら本当にありがたいと思う。
一誠さんから「明日の番組は龍雲の後にもう一人ゲストが入るんだ」
前日の番組終了後、久しぶりに酒をご一緒し、さくらホールにも来ていただいていたので、コンサートの感想なんかをお聞きしていた。
「曲の構成も良くて、気合の入った良いコンサートだった。ところで」と先のゲストの話しとなる。ゲストは誰かと尋ねたところ、あの、なんと、こともあろうか、歌手のあべ静江さんだった。『コーヒーショップで』『みずいろの手紙』とデビュー以来ヒット曲を立て続けに出し、美人歌手の名をほしいままにしたことはもちろん同世代の方なら誰もが知っていると思う。清楚なあべさんの雰囲気に作詞家・阿久悠さんの詞とフォークタッチのメロディーが良くマッチしていて、友達と夢中になっている15歳の頃があった。そんなしーちゃんを一誠さんから紹介していただき、ブログ用にと写真まで一緒に撮っていただいた。なんとその写真がしーちゃんのブログにもうアップされていると言うではないか。オー・マイ・ガアッ!
今、キャニオンレコードと言うところから共にベストアルバムが発売されている。どうか皆さんあべ静江さんのベストを買って下さい。僕のはもうどうでもいいです。だって、掛けていたサングラスまで外して写真に収まっていただいた上に、観光大使の名刺までをもお互い交換できただなんて。その覇を競い合っていたかってのエリートの友に印籠を渡す瞬間だった。グッド・バイ! フレンド!
時間にして5分あるかなきかの出会いだったが、後ろ髪を引かれながらスタジオを後にする時、昨夜の飲み会での一誠さんのある言葉をふと思い出した。
「彼女、俺と同い年なんだよな」
長野県須坂市生まれ。長野県長野高等学校卒業。現役で東京大学入学。富澤一誠。
怪しい。あの勝ち誇った言い方、ぜったいあべ静江のファンだったはず。何を話したんだ二人で、俺が帰った後。よう、一誠さん、てば!
2014年6月